水生生物の分子生物学研究から

人間の未来の健康をデザインする

キーワード:核酸・タンパク質・糖鎖・遺伝子工学・機能性食品・創薬・ゼブラフィッシュ


塩崎研究室の主な研究内容

ヒト精神疾患モデル

ゼブラフィッシュを

用いた創薬研究

極端な不安や恐怖、また社会性の低下は、うつ病や発達障害、対人恐怖症など様々な精神疾患で認められる症状です。また、精神疾患以外にも、思春期や高齢期においても大きな情動の変化が生じることが知られています。

本研究室では、ヒトの精神疾患と同じ症状を示す動物モデルを作出し、これを用いて、ヒト精神疾患の治療薬や予防薬の開発を行っています。特に漢方薬、それに含まれる生薬に関する研究を主に進めています。

 

 

 

ケーブフィッシュの

絶食耐性と寿命延長に

おける糖鎖の機能解析

メキシコの洞窟に生息するメキシカンテトラ(ケーブフィッシュ)は暗闇で目が退化した魚ですが、高い絶食への耐性を示し、またカロリー制限下でも長寿であることが知られています。

本研究室では、メキシカンテトラから核局在型糖鎖分解酵素Neu4を世界で初めて発見し、その働きがケーブフィッシュの特徴と大きく関与する事を見出しました。その分子メカニズムについて現在解析していおり、これにより、ヒト生活習慣病や抗老化への応用を目指します。

 


人畜感染バクテリアの糖鎖を介した感染機構の解明と感染予防法の開発

ヒトや魚類に感染するバクテリアやウイルスには、宿主細胞の表面にある糖鎖分子を利用しているものが数多くあります。

私たちはこの糖鎖分子を介した感染機構を解明し、予防・治療法の確立を目指しています。最近は、養殖業に大きな損害を与えるバクテリアEdwardsiella piscicidaにおける糖鎖変化の役割について研究し、その感染メカニズムの解明に取り組んでいます。

 

鹿児島県農水産物からの生活習慣病の予防治療薬、機能性食品の開発

鹿児島県は農水産業が盛んですが、まだ多くの未利用・低利用の生物資源があります。本研究室では、その新規利用法の開発を目的とした健康機能性研究を行っており、高血圧、発がん、うつ病を予防・治療する物質の研究を行っています。水産物に限定せず、柑橘類、焼酎粕などの機能性研究も行っています。

 

これらの結果は、人間の健康に限定せず、養殖や畜産、さらにペットなどの愛玩動物への応用まで視野に入れています。

 



最近の研究成果

(2024.9.25)本研究室の論文がJournal of Material Cycles and Waste Management誌に掲載されました


研究室紹介動画(YouTube):5分でわかる塩崎研究室


 

うつ病のゼブラフィッシュって何?

水棲生物から人間の健康への応用を目指す|

鹿児島大学 塩崎一弘准教授(当時) インタビュー

(Hey!Labo 研究室が発するブログメディア)


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研究室公式Instagramにて塩崎研究室を紹介中!


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<塩崎研究室ゼミ>

 塩崎研究室では、週に一度ゼミを行っています。ゼミの内容は担当者による論文紹介(抄読会)や研究室外の先生による講演になります。1~3年生、他研究室の学生のアポなし飛び入り参加をお待ちしております。研究室見学を兼ねてお越しください。

 

 詳しい日程は塩崎のTwitterアカウント(https://twitter.com/KAZ_shiozaki)に流しています。

 

 


当研究室では、所属する分野・学年を問わず、学生さんの研究室見学を随時受け付けています。また他大学からの大学院(修士課程・博士課程)入学や研究室見学を大歓迎します。希望される場合は、塩崎までご連絡ください。

 

平成31年度より「鹿児島大学水産学研究科」(修士課程)は改組により「農林水産学研究科」に変更になりました。それに従い、本研究室は農林水産学研究科食品創成科学専攻先端生命科学コースの所属となります。学部での所属には変更がありません。